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2007年7月25日 (水)

新藤兼人

NHKのクローズアップ現代で取り上げられていた。95歳だそうだ。これまでに監督した作品が47、書いた映画の脚本は238になる。最新作は、今週末(広島は9月1日)公開、自らの体験を基にして、原案・脚本・証言(出演)の『陸に上った軍艦』。戦争は個を破壊する、ということを一番に伝えたかったそうだ。まだ、5~6本のシナリオが頭の中にあると言っている。

私が初めて見た新藤作品は、1970年の『裸の19才』だったと思う。連続ピストル射殺事件の永山則夫を取り上げたものだ。とても心を揺さぶられた。そこに展開する世界は、その頃まで普通の生活を送ってきた私の想像を絶する世界だった。その描き方は、永山を糾弾するものでもなく、擁護するものでもなかった、と思う。

一番衝撃を受けたのが、1960年の『裸の島』だ。もちろんリアルタイムではなく、過去の日本名画を上映する「広島市映像文化ライブラリー」で見た。白黒映像で、セリフなし。このような世界があるのか、と思う反面、この生活こそが日本人の原点だ、とも思う。心に重く残る作品だ。

その後いろいろ見たと思うが、印象に残っているのは、『北斎漫画』、『墨東綺譚』あたりだ。

「クローズアップ現代」で紹介された今の新藤監督―――刻み込む感じが好きだから、原稿は鉛筆で書く。忘れた字に出会う、ということがあって勉強が好きで、今も英会話を習い、フランス語やロシア語を学んでいる。一人暮らしをしているが、思索が出来る、ボーっとした時間が過ごせる、ので寂しくない。

『陸に上った軍艦』、楽しみだ。

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